素数問題解答の方針
数学好きだと素数が好きって方は多いんじゃないでしょうか。数学科の先生が言うことには数学の飲み会や集まりでは靴箱の番号はみんな素数を選ぶそうですね笑。偶数とかは邪道なわけです。
素数の魅力はたくさんあるんだけど高校の教科書だけだと全然その良さが伝わらないんですよね。というより整数論についてのページなんてほとんど無いのではないでしょうか?もったいないですね。整数なんて幼い時からずっとやってきているはずなのに数学受験では一番の難問として立ちはだかるんですから。ちゃんと勉強したい人は大学への数学 マスター・オブ・数学をオススメしておきます。
素数とは、1 より大きい自然数で、正の約数が 1 と自分自身のみであるもののことである。
20以下の素数として2、3、5、7、11、13、17、19が挙げられる。
こうして素数を列挙するとあることがわかる。
①素数で偶数なのは2のみである
②3以上の素数は奇数である。
素数p,q,rがp+q=r, r<20を満たしている。このときp,q,rの組み合わせとして考えられるものをすべて答えよ。
まずは式の形からpとqの 対称性に気づく
そんなの気づかないっていうのは考えが間違っていて、式でも図形でも対称性っていっぱい潜んでいるんだよね。それをむやみやたらと解いていると時間がかかったりミスしたりしちゃうんよ。数学やっている人はなるべく楽したいですからね笑 楽になる方法は貪欲に使っていくのです。
・対称性に気づいたら(2≦)p≦qと置いてみる。
個数を求めなさいの基本はしらみつぶしです。すべてを1つずつ数えていけばいいんです。シンプルですね。解法も直感的にわかるし、小学生にも伝わります。
ただ高校生になったらただ数え上げるやり方はスマートではないんですよね。数学の勉強っていかに楽するか、いかに効率よくやるかっていう力を養うものだと考えられるのでもっとエレガントにいきたいわけです。
そこで範囲を絞るんですね。不等号を使えばわざわざq<pの時を考えなくてよくなるので手間が減ります。こんなの気づかないよーとかじゃないんですよね。使えば楽になる。使わなければ大変なだけ。ただそれだけ。
色々具体例を出してみて気づいてもいいが素数問題は偶奇性に注目してみる。
偶数×偶数=偶数、偶数×奇数=偶数、奇数×奇数=奇数
偶数+偶数=偶数、偶数+奇数=奇数、奇数+奇数=偶数
これね、たしたりかけたりした偶奇の結果はみんな答えられるのに、整数問題になると頭から抜けちゃうんですよね・・・。
この場合rが偶数になることはないよね。なぜならr=p+qで2≦p、2≦qだから4≦rなんだけど①より偶数の素数は2しかないからね。だから右辺のrは奇数になるしかなく、左辺は偶数+奇数しかなくなる。
さらに偶数は2だけだから2+q(奇)=rであることがわかるよね。あとはr≦20に注意して
q=3のときr=5・・・OK
q=5のときr=7・・・OK
q=7のときr=9・・・×
q=11のときr=13・・・OK
q=13のときr=15・・・×
q=17のときr=19。・・・OK
q=19のときr=21・・・×
最後に忘れちゃいけないのがp≦qは自分で置いた条件だからこの条件を外して答えを出すこと。
すると答えは
(p,q,r)=(2,3,5)(2,5,7)(2,11,13)(2,17,19)(3,2,5)(5,2,7)(11,2,13)(17,2,19)です。
p=、q=・・・と1個ずつ書くよりも上のように答えた方がエレガントなので使ってみてください。
素数好きが増えることを願います。それではドラドラ〜