いつ,なぜ,中学生は理科を好きでなくなるのか?を読んで
表題下記の論文からの引用です。日本語なので原文も時間があったら読んでみてください。
いつ,なぜ,中学生は理科を好きでなくなるのか?
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sjst/58/3/58_17028/_pdf
論文日時
2017年7月10日受付、2017年11月2日受理
サンプル数
n(新1年生男)=71、n(新1年生女)=68、n(新1年生)=139
n(1年生男)=82、n(1年生女)=78、n(1年生)=160
n(2年生男)=83、n(2年生女)=76、n(2年生)=159
n(3年生男)=84、n(3年生女)=88、n(3年生)=172
中学生はいつ理科を好きでなくなるのか?
・男女ともに中学1年生の理科学習で
・男子はそのあと変動なし
・女子のみ中学1年から2年にかけてさらに低減する。
理科の好嫌における性差がいつ生じるか
・中学校2年生から
・中学1年生男女ともに「好き」傾向だが中学2年では男子は「好き」傾向、女子は「嫌い」傾向に変わる
・2年生、3年生になるにつれ男女での好嫌は拡大する
興味価値の低い単元
1〜5段階で理論的中央値3以下のものは次のようになる
中学1年生女子
「力と圧力」2.85ポイント
「水溶液」2.96ポイント
中学2年生女子
「電流」2.86ポイント
「電流と磁界」2.78ポイント
中学3年生男子
「仕事とエネルギー」2.99ポイント
中学3年生女子
「力と運動」2.67ポイント
「仕事とエネルギー」2.64ポイント
「化学変化とイオン」2.91ポイント
「酸・アルカリとイオン」2.85ポイント
こうしてみると物理分野と化学分野の興味が低いですね。物理科目は理解しないといけないから全体的に見ると興味も低くなってしまうんですよね。物理、化学分野が興味をひきづらいのでまずはこの単元だけでも苦手をつぶしていけば他の人より優位に立てるのではないでしょうか。
学校の先生はこの単元は特に興味を持てるように工夫したり、理解が進むように丁寧に教えた方がいいかもしれません。
興味価値の高い単元
5段階評価で3.5ポイント以上の高評価を抜き出してみました。全ての情報は図を参考にしてください。
中学1年生男子
「火山と地震」3.57ポイント
「地層の重なりと過去」3.50ポイント
中学1年生女子
「生物の観察」3.50ポイント
「植物の体のつくりと働き」3.62ポイント
「植物の仲間」3.53ポイント
「火山と地震」3.71ポイント
中学3年生男子
「生物の生殖と殖え方」3.54ポイント
中学3年生女子
「生物の生殖と殖え方」3.51ポイント
地学分野と生物分野が占めていますね。生物は身近なものだし図表もあったりして興味を持ちやすいのかなと思いますね。
参考表
まとめ
受験を重視して中学3年生の担任を優秀な先生にして、1年生を新任や若い先生にしていると理科嫌いの生徒は増えることが予想されますね。中学初めての理科の授業次第でその後の理科嫌いに影響を及ぼしてしまうのではないでしょうか。これを踏まえて人選配置をしていただけたらと思います。それではドラドラ〜