ドラコーラス

学習コンサルタントとしてみなさんの学習のサポートができればなと。一緒に学習していきましょ

質問紙とα係数の読み方ー質問紙の回答は本当に信じられるのか

昨日紹介した記事で変更点が3点ほどあります。すいません。お手数ですがご確認お願いしますm(__)m

www.dorachorus.work

 

f:id:dorachorus:20190329232432j:image

 

信頼性(reliability)とは

テストの回答の一貫性を指す。この信頼性は高いほどよい。心理学用語では内的整合性(internal consistency)ー全体として同じ概念を測定しているといえるかどうかを表す指標ーとも言う。

 

一貫性とはどういうことかというと、

『質問紙:次の文章に「まったくあてはまらない」から「よくあてはまる」までの4件法で回答せよ。

1. いろいろな意見や考えをもつ友だちと、いっしょに学ぶのが楽しいから

***********************

5. 友だちと協力してうまくいくと、うれしいから

***********************

9. 友だちといっしょに何かをするのが楽しいから』

 

これに答えるとしたらどうだろう。3つとも同じようなことを聞いているのがわかるだろうか?

 

同じ人が、1の回答で「まったくあてはまらない」5の回答で「まったくあてはまらない」と答えるとこれはちゃんと回答していると言えるよね(^ ^) これを一貫性があるといえるよね。

 

同じ人が、1「まったくあてはまらない」 5「すこしあてはまる」と答えるとこれはちゃんと質問に答えてないように思えるね(p_-) このとき一貫性がないといえるよね。

 

この回答を集計し、推定という作業を行っていく。

 

信頼性の推定法にはいくつかの種類がある

信頼性係数は1つに決まりません。時間の変化に対する誤差や項目のばらつきに対する誤差のように誤差の意味するところの違いにより推定法が多義的となっております。

再テスト法、折半法(せっぱんほう)、代理テスト法、α係数、ω係数(α、ωにはα<ωの大小関係が成り立つ。)などがある。質問紙があればα係数が多く出てくるかな

 

一般的な信頼性係数はどのくらい?

信頼性係数はできれば .8以上が望ましいとされる。.7が論文に載せていいギリギリのラインと考えられ、これを下回ると低い値と判断される。

(論文では0.8のことを.8と書く)

信頼性が低いとどうなるの?

相関の希薄化が起こる

誤差の混入による信頼性の低下が原因で、実際の相関係数よりも値が小さくなることが知られています。相関の強さは重要なfactorの1つなのでこれが真の値とズレると正しい結果が得られなくなります。

 

検定力が減少する

差がある時に有意差があると結論できるpowerのことを指す。

 

なお検定力とは

昔の論文ではこの検出力を調べている論文は少ないが新しい論文には検出力を調べた論文が比較的多く出てきている。なお一般に80%以上が望ましいとされる。

「実際に有意差があるのに有意差がない」と判断してしまう確率をβとすると1-βのことである。論文ではβとして出てくるのでβが.2以下であることが望ましい。

 

信頼性を高めたかったら?

・項目数を増やす

・テストの長さを長くする

 

論文を読む際は?

α係数を確認してみましょう。.6なら少ないなー.7ならまあ妥協ラインかなー、.8なら十分あるなーと思いながら眺めてみましょう。α係数が低い時の処理についてはまた今度〜

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。違っている箇所があれば訂正しますのでご教示いただければと思います。今勉強中ですので。それではこのへんでドラドラ〜